先月、家族で青森〜函館の船旅に行ってきました。
旅って、最高の強制余白装置だと思うんです。
わたしにとって家はくつろげる場でもあるけど、未処理タスクが目に入ってくると気持ちが休まりません。どうしても”その場を整えておく義務”が発生する職場感がある。でも旅は強制的に何もできなくしてくれる。しかも誰かが整えてくれた環境に身を置けるから、気持ちが軽くなる。
今回はPCも持参して、隙間で仕事できるか実験してみたんですが……その話は後ほど笑。
青森編
まず青森へは新幹線で。新青森駅からローカル線に乗り換えて青森駅へ向かうと、駅のそこかしこにねぶたが飾られていて、テンションが上がります。ホテルのロビーにも素敵なねぶたがあったから、ワ・ラッセには行かなかったけど十分に雰囲気を楽しめました。
そして駅を出た瞬間、海!海なし県民としては、これだけで興奮します笑。
駅のすぐそばにあるエーファクトリーというお土産屋さん兼カフェが、これまたおしゃれで最高でした。林檎モチーフのものがいっぱいで可愛い。あまりにスタイリッシュな外観に、一瞬Appleの建物かと思ったくらい笑。
リンゴジュースオンリーの自販機も、さすが青森。
(東北の方にはお馴染みの)ピラミッド型物産館アスパムにも行き、夕ごはんはお食事処おさないへ。地元の方に人気のお店で、この値段の定食にこんなにほたてがゴロゴロ入ってるの!?という衝撃の美味しさ。海鮮の物価の安さに感動しました。

津軽海峡フェリー編
翌日、いよいよ津軽海峡フェリーで函館へ。乗船時間は4時間弱。
実はここで「強制余白実験」が起きました。フェリーにあったのがパスワードなしのフリーWi-Fiだったので、セキュリティ面が心配で繋ぐのを断念。PCを持ってきたのに仕事できない状況に、最初は「あちゃー」と思ったけど、速攻で切り替えました。できないなら楽しもう、と。
結果、それが大正解でした。
船内はこんな感じ
4人掛けテーブル席が窓側にずらっと並んでいて、真ん中のスペース(写真の101〜111の部屋)はカーペット敷きでごろ寝もできる。女性と子どものみの指定部屋もあるので、授乳がある時期も安心。靴は脱ぐけど動きたい盛りの子には最高の環境です。
1時間ごとにおやつタイムを設けて給水も忘れずに。旅中って飲む量が減りがちなので。
乳幼児連れの方にも、かなりおすすめの移動手段だと思います。

子どもたちの過ごし方
- キッズスペースで遊ぶ
- 甲板に出て風と戯れる(ホットリミットごっこ笑)
- フリー部屋でごろ寝
- 船内お土産屋さんでフェリーの立体模型キット(約350円)を購入して作る
甲板に出ると、子どもたちの疑問が止まりません。「あれ何?」「この船お魚も獲るの?」「なんであんなにグルグルなの?」。正直わたしもよくわからないんですけど笑。

船を降りてバス待ちをしていると、足元でダンゴムシを発見するし、船の先端がパカっと開いて車が出てくるのを見て大興奮。そこからバイクや徒歩の人まで出てきたら爆笑してて。もう完全に楽しんでる笑。
これって、余白があるから生まれる疑問と発見なんですよね。スケジュールがびっちりだったら、こういう瞬間に立ち止まれない。
函館編
函館では2軒のホテルに泊まりました。1泊目はOMO函館、2・3泊目は旅館の平成館海羊亭。
OMO函館での手回しオルガン体験
OMOの2階フリースペースで、手回しオルガンの演奏会があると聞いて聴きに行ったんです。すると演奏後に「希望者は体験できますよ」とのこと。うちのお子たちは即挙手。じゃんけんに勝った長女が長男と一緒に演奏することになりました。
楽譜を3種類出してもらって、2人が選んだのは「ポニョ」。
やってみると、手回しの部分が思った以上に重くて、最初はテンポがバラバラ笑。でもその場にいた皆さんが自然に手拍子してくれて、だんだんいい感じに♪

実は自転車を漕ぐ時と同じで、踏み込む時は早くなるけど戻る時は遅くなるじゃないですか。手回しオルガンもそれと同じで、均等なスピードで回し続けるのがめちゃくちゃ難しい。弾き手のお兄さんは簡単そうにやってたけど、やってみると全然違う笑。
この手回しオルガン、もともと五稜郭タワーで10年間演奏され、親しまれていたそうです。ですが、音も鳴らず、からくり人形も動かない状態で約5年間置かれたままになっていました。OMO5函館さんへの移設を機に、修理士さんの手によって再び命を吹き込まれたこのオルガン。木の小人たちがオルガン本体の上にたくさんいて、音も手作りの木の笛みたいな優しい音色。音程が少しズレるところも、それがまたいい味を出してて。
余白の時間があったから、立ち寄れた体験でした。
夫のマップ事件
ふと夫のスマホを覗くと、マップに夥しい数のピンが……全部アイスクリームのお店でした笑。
函館はアイスクリーム選挙があるくらいの激戦区。2日目からレンタカーを借りて、お腹の調子を維持するため1日2か所までに厳選しながら食べ比べ笑。

大沼エリアへ
ゴールデンカムイが夫婦で大好きなので、大沼団子も外せない。元祖的なお店ともう1軒、食べ比べもしました。天気が少し悪くて大沼公園での散策はできなかったけど、アイスクリーム屋さんの牧場で牛と戯れたり餌やりをしたり。子どもたちも大喜びでした。

まだゴールデンカムイを読んだことない方はぜひ1巻から!
アニメはAmazonプライムビデオでも視聴できますよ🎬
余白とゼロからの創造
旅の中で、ずっと考えていたことがあります。
先日、てぃ先生と教育経済学者の中室牧子先生がNewsPicksで対談されている動画を聴いていて、こんな言葉が刺さりました。
「人気の習い事ランキングって、親の不安ランキングだよね」
子どもの余白を習い事で埋めていく現状。尾石晴さんがご著書の中で言っていた「手遅れ恐怖症」という言葉とも重なります。大人は余白を怖がりすぎてる。多分、「これをやっておけばよかった」という後悔の積み重ねからくる不安なんだと思う。
でも子どもって、その積み重ねがない。
しかも人生の分数の母数がまだ小さい。
35歳の人にとっての1年と、4歳の子にとっての1年では、今この瞬間の体感密度が全然違うはず。
超どうでもいいことをめっちゃ楽しそうにやってる子どもの姿って、これから先の人生を「面白がれる力」を鍛えてると思うんです。
今回の旅でも、手回しオルガンに手を挙げたのも、甲板でホットリミットごっこをしたのも、ダンゴムシに興奮したのも、誰かに言われたわけじゃない。余白があったから生まれた瞬間。
大人も同じです。Wi-Fiなし、仕事できない、整えてくれている環境——だからこそ、目の前のことに全集中できた。暑くて鬱陶しい外気を浴びながら、「これは西川さんが夏を刺激したからだな」とか「松岡修造も日本に帰ってきたしな」とか、自分がちょっとクスッとしてしまうことを考えられる。その余白があることは、幸せだなと感じました。
余白があってこそ、感性が動き出す。
参考書籍
・科学的根拠(エビデンス)で子育て 中室牧子著
・旅をすればするほど子育ては楽になる 尾石晴著
まとめ
青森〜函館の旅、いかがでしたか?
旅って、非日常の体験ができるだけじゃなくて、強制的に余白を作ってくれる装置でもある。Wi-Fiなし、仕事できない、整えてくれている環境——だからこそ、目の前のことに全集中できる。
子どもたちの「あれ何?」「なんで?」という疑問も、余白があるから生まれる。スケジュールびっちりの旅だったら、ダンゴムシにも、船の先端がパカっと開く瞬間にも、立ち止まれなかったかもしれない。
大人も子どもも、タスクやデジタルで埋めない「余白」を作ってみませんか?
その余白の中から、「面白がれる力」が育っていくと思うから。
🎙️放送はこちら→【https://stand.fm/episodes/6a83a8c0c1de3c345d64b1d3】
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